SUNWELL co.,LTD

プレスリリース

プレスリリース詳細

[2011.8.9]
進化する機能〜服地コンバーター〜  顧客の裾野 大きく広がる  10年かけて新規事業を柱に
”繊研新聞 平成23年7月28日(木)”

 常時在庫の仕組み作りやネット販売、中国に生産基地を持つOEM(相手先ブランドによる生産)事業、中国でのコンバーター事業など、常に国内コンバーターの先陣を切ってきた。新規に開発してきた、いずれの事業も10年前後を経過し、それぞれ柱事業に育っている。

 【ネット販売17億円に】
 リーマンショックで一時売り上げが減少したが、前期決算でほぼ、その前の水準に戻った。テキスタイル事業は約120億円で、30億強はアパレル事業だが、今後の伸び代はアパレルの方が大きいと思っている。テキスタイルは現在、約1500マークの素材を常時在庫して即日発送し、中小ブランドにとっては極めて大きな役割を果たしていると実感している。この間、ベーシックだけでなく、トレンドを加味した当社独自の上質素材やジャージー、ウール、化合繊まで徐々に幅を広げ、顧客の裾野を大きく拡大してきた。10年を経過するネット販売は、ほぼ17億円の水準に成長している。
 この1年、原材料が高騰する中で、中長期的な視野で原料から手当てし、値頃感を打ち出してきたことが、テキスタイル全体の利益にもつながってきた。今期3、4月は大震災の影響で20%以上の減収を予測していたが、影響は少ない。東京の大手SPA(製造小売業)市場との取り組みも復活基調にあり、原料高の中で必要以上の冒険はしにくいが、業績は堅調に進んできている。OEM事業は、当社の生地を利用した縫製までの一貫の強みを生かし、中身を重視した取り組みを強化する。

 【工場製品として開発】
 中国事業は8年を経過し、前期は売り上げが1億元を超え、柱になってきた。日本の素材だけでなく、中国で開発した素材も150マークに達し、在庫機能も充実している。日本の顧客だけでなく、欧米に加え、中国内需向けが30%近くまで増えてきた。為替次第の面もあるが、メード・イン・ジャパンへの期待感は高く、可能性は大きい。欧州のハンドクラフトタッチではなく、品質、価格、納期で安定した工業製品として開発し、提案することが鍵だ。中国からアジア全域に生産が拡大しているが、素材面のフォローはまだしにくい。中国が基地になっており、新たなサービスを付加しながら、アジアをにらんだビジネスも強化する。
 日本、中国とも染色を中心に素材生産段階での空洞化を危惧している。我々は国内でも製造段階にまで踏み込んで、安定した生産体制の確保を意識して追及しているが、国内だけでなく、中国でもそうした姿勢で取り組むことが必要になっている。時代は激しく変化する。若い社員が新たな時代に素早く対応できるよう、チャンスを広げていきたい。