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[2011.10.18]
総花≠フ悪い面是正 〜ターゲットをより明確に〜 ”繊維ニュース 平成23年10月18日(火)”
サンウェルの今泉治朗社長は「総花的なビジネスには悪い面もある」との認識から、今後はテキスタイル事業でターゲットの明確化を図り、海外販売事業でも、これまで通り中国市場を優先していく考えを示した。
同社は綿の無地素材を主力としながらも、プリントや先染め、合繊、ニット素材といった多様さを併せ持ち、製品OEM、自社製品ブランド、さらにはグループ会社として小売り事業も展開する多角経営を特徴としている。
生地は備蓄販売を基本とし、見本帳を幅広い顧客に配布することが営業活動のかなりの部分を占めるが、今泉社長はこの点を問題視、「見本帳をばら撒いておけばいいという風潮がある」と指摘する。今後は見本帳の配布に加え、顧客ターゲットをより明確にすることで、テキスタイル事業の維持、拡大を狙う。
海外販売では同業他社が「テックス・ワールド」や「プルミエール・ヴィジョン」といった欧州の服地展に積極参加するのに反し、同社は「インターテキスタイル上海」など中国展に限定している。これは「戦力の分散化を避ける」ため。中国現地法人、燦日泉<上海>の売り上げは年々拡大しており、今後も海外市場としての中国の優先順位に変更はない。
上期(2011年2月〜7月)業績は売上高が綿糸高騰を背景とした値上げの実施によって前年同期比微増となったが、逆に数量は減少した。利益も原料高によって圧迫されたが、値上げと製品事項の貢献で横ばいだった。通期は綿糸の下げ相場によって損が生じるため「減益は避けられない」と見通す。