2020.07.16
プレスリリース
服地コンバーターのサンウェルは、新型コロナ禍に伴う市場変化を意識した素材提案や発信を強める。大阪ショールームの刷新に続いて、7月20日から同社東京本部内で完全アポイント制の21年春夏向けリアル内見会をロングランで開催するほか、オンラインを活用した情報ツールの構築にも力を入れる。
東京内見会は、一度に2組までの商談に制限しながら3週間にわたって開く。従来の外部会場での総合展を見合わせ、3密を回避する。来年夏市場の需要の変化を予測して、扱いやすく気楽に着こなせるオフィシャルスタイルと安心安全でリラックス感のあるプライベートスタイルで130品番を打ち出し、「アフター&ウィズコロナのマインドに寄り添った」。
オフィシャル向けは、在宅からちょっとした外出まで対応する「ツーマイルウェア」を独自のコンセプトに据えた。麻調ポリエステル「リフラクス」や落ち感のある化合繊、しわになりにくいジャージーなどのパンツ素材、きれいめでイージーケア性やストレッチ性、接触冷感機能などの合繊系トップ素材を充実する。プライベート向けは、抗菌性のあるリネンやオーガニック綿、着心地の良いレーヨン・麻などを揃える。
リフラクスではペットボトル由来のリサイクルポリエステル使いや後加工による表情変化も追及する。また、トレンドのシアー素材やデニム調素材にも注目し、バリエーションを広げるとともに、要望に応じて綿や麻、ポリエステル、ポリエステル・綿など常備素材26品番に制菌加工「ナノファイン」を施して短納期で供給する。
同社は6月から大阪、東京の原宿と日本橋、名古屋のショールームの営業を時間制限を設けて再開している。大阪の施設は、商品のセグメント分けを一新して麻や綿をはじめ天然複合素材、天然調や機能性の合繊素材などを充実し、常備在庫1400品番を揃えた。SDGs(持続可能な開発目標)対応や雑貨資材向け、ユニフォーム向けの素材もある。
オンラインツールはこれまで、現物見本帳と連動した販売システム「サンウェルネット」で実績を上げてきた。相手先の在宅勤務の定着も視野に入れ、「リモート対応とリアル対応の比率を半々にしておきたい」(今泉治朗社長)とし、動画機能なども組み合わせた日常の商談に使えるツールの構築を急ぐ。
(繊研新聞 令和2年7月16日)