Over the next half-century

円安を生かせ!―輸出拡大の好機を逃すな―

2022.08.01

プレスリリース

 生地商社のサンウェル(大阪市中央区)は円安下で、「糸など原材料の輸入リスク(価格高騰)を軽減させるためにも輸出の促進が重要」と考える。強みの備蓄機能を発揮し、生地輸出の拡大を図る。
 同社の輸出構成は現状、中国向け50%、北米向け25%、欧州向け15%、その他10%で、販売拠点は日本のサンウェル、中国法人の燦日泉〈上海〉貿易、タイ法人のサンウェル〈タイランド〉の三つ。「インターテキスタイル上海」や「ミラノ・ウニカ」への出展を継続しているほか、「プルミエール・ヴィジョン・パリ」への出展も検討する。営業スタッフやそのアシスタントを含め、英語、中国語を話せる人材を豊富に配し、韓国語やベトナム語を話せるスタッフもいる。

安心安全な供給体制を構築

 基本的には各国に配するエージェントを経由して販売する。「代理店というよりも『パートナー』」と位置付けており、互いを敬愛、尊敬し合える「持続可能な」取り組みを目指している。
 同社には古くから、生地や衣料製品の輸入を取り扱う専門部門がある。同部門と協業することが生地輸出部門の貿易実務の役に立っている上、物流会社や乙仲業者との取引も長いため、「めまぐるしく変化する海外物流の情報も迅速に入手できる」。
 生地を備蓄して即納するという機能も同社の大きな特徴。それは日本に限らず、中国やタイでも同じだ。着分や小口への即納対応に加え、物性データの提供もスピーディーに行う。生地を備蓄することで糸手配や製織、染色加工の納期が必要でなくなる。これが「最大の武器」だが、この機能に加えて、顧客との日常のコミュニケーションを重視し、最適な提案時期を見逃さないよう心掛けている。
 現在の輸出商況は円安ながら「単純に好調とは言えない」。ただし、会社の基本方針の一つは輸出拡大であり、円安を追い風に拡大させる決意は強い。「商品価値だけではなく、運送も含めた安心安全なデリバリー体制の構築が必須になる」とし、対応力に磨きをかけていく。

(繊維ニュース 2022年8月1日)
 

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