Over the next half-century

見本帳の循環開始~CCFと連携して~

2022.08.12

プレスリリース

 生地商社のサンウェル(大阪市中央区)はこのほど、見本帳に収録する記事と台紙を同時に再生し、再び見本帳台紙として使用する取り組みを開始した。繊維ゴミを資源として活用することを目的とした活動を行うサーキュラーコットンファクトリー(東京都目黒区、CCF)と連携した。同業他社にも同取り組みへの参加を呼び掛けていく。
 同社は地球環境保護活動の一環として、2015年ごろから顧客に対して、不要になった見本帳の返却を促している。状態の良いものは再利用するとともに、返却してくれた枚数×10円を、NGO団体を通じてインドの綿花農場で働く子供たちに寄付する取り組みを実施してきた。ただ、新型コロナウイルス禍で高まった清潔志向の影響もあったことから、思うように見本帳回収は進んでいなかった。
 今回はCCFと連携し、繊維と紙を再び紙にして再利用するという取り組み。廃棄される見本帳を再生、再利用するという点に持続可能性がある。
 生地の種類は問わない。レギュラー紙よりも白度は落ちるが、CCFとの連携開発によってかなりのレベルまで白度を高めることに成功した。
 まずは、再生ポリエステル糸使いやオーガニックコットン糸使いの生地を貼付する台紙に再生紙を使っていく。初回の再生台紙投入は12万枚。回収枚数が漸減していることを受け、同業他社にも同取り組みへの参加を働きかけていく。
 同社は近年、SDGs(持続可能な開発目標)に関連する取り組みを全社的に推進しており、何らかのSDGs要素を含む生地の比率は全体の2割超にまで高まっている。今後もSDGsを意識した生地開発に力を入れていく。

(繊維ニュース 2022年8月12日)
 

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