Over the next half-century

3Dモデリングサービス開始

2022.09.20

プレスリリース

~顧客の手元へデータ直送~

 サンウェル(大阪市中央区)は、備蓄生地の3Dモデリングサービスを始める。米デジタル生地プラットフォーム「スワッチブック」と連携し、同社の生地約300品番を3Dデータ化する。パソコンやスマートフォン上で生地や製品が見られ、リードタイムの短縮やコストカットにつなげられる。12月のサービスの開始を予定する。

 アパレル企業などで導入が進んでいる3Dモデリングやバーチャル試着の普及に対応する。売れ筋商品やトレンドに合致した生地、サステイナブル生地などを中心に3Dデータ化する。生地や製品のモデリングが提案が行えるほか、生地データを送ることもできる。

 ユーザーは任意の時間と場所で3Dサンプルを使った企画検討会議が可能になるためリードタイムの短縮につながる。製品では袖や丈の長さの修正確認、素材・色柄の変更、アバター着用によるサイズ感の検証などが可能で、生産のデジタル化・効率化によるコストカットが図れる。

 安永徹三上席執行役員TX販売第1事業部長は、スワッチブックとの連携について「自社だけでシステムを作るつもりだったが限界がある。世界中で展開しているスワッチブックに参加する方が顧客の利便性も高められる」と考えた。スマートフォンでデータを見ることもでき、「手元に情報を届られるのも強み」と話す。

 このほど東京都内で開いたテキスタイル総合展で紹介した。興味を持った顧客に案内(アカウント)を送った上で、サービスは12月から開始する。約300品番でスタートするが、「当社には生地が約1400品番あり、順次増やすことも検討」する。サンウェルネットの決済システムとの連動も視野に入れる。

 スワッチブックは、世界最大規模の3D生地ライブラリー。デジタル生地を10万点以上集積し、画面上で色・柄が変えられるツールも提供している。世界的な小売やアパレル企業などが利用している。世界中にサービスセンターを持ち、今月には日本でもサービスセンターを開設した。


~テキスタイル総合展開催~

 サンウェルはこのほど、約3年ぶりとなるテキスタイル総合展を東京都内で開催した。新型コロナウイルス禍で営業活動などが制限された期間に進めてきた同社の取り組みやCSR活動を含めた新商品を披露した。

 昨年秋に販売を始めたリサイクルナイロンを使った生地「リコンフィー」、リネンライクポリエステル「リフラクス」シリーズ、撥水(はっすい)や吸水速乾、接触冷感をはじめとする各種機能素材などを展示。生地見本帳を使用した繊維の循環システムも紹介した。

 総合展では、デジタル生地プラットフォーム「スワッチブック」を運営する米スワッチブックのヤザン・マルコシェCEOによるセミナーも行われた。

(繊維ニュース 2022年9月20日)
 

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