2024.09.19
プレスリリース
生地商社のサンウェル(大阪市中央区)は改めて、「顧客の悩みや社会課題を解決する」提案に力を注ぐ。顧客(アパレル)の生地購買意欲を喚起するとともに、顧客が消費者に訴求する際の一助になるような提案を多彩な角度で用意する。
その一つが生地のカラーバリエーション。同社は常時約2千品種、2万色の生地を備蓄(ストック)する。このカラーバリエーションの中に、「顧客が求める色が必ずある」ことを改めて訴求していく。
地産地消ニーズが高まる中、日本だけでなく上海、タイでも生地を独自に備蓄することも強み。製品OEM/ODMの機能も持つことから、素材×縫製×品質×物流のワンストップオペレーションを提供できる。
デジタル関連事業も強化している。米国のデジタル生地プラットフォーム「スワッチブック」とも連携しながら300点の生地データをデジタル化するとともに、3D動画を独自に制作する体制も整えた。これらによりバーチャルフィッティング、体を動かした際の(生地にかかる)圧力の可視化、フルCGによる素材感のリアルな表現――が可能になった。生地データのデジタル化は今後も逐次進めていく。
社会問題化する気候変動に対しては、降雨量の増大に対する撥水(はっすい)性、猛暑に対する通気性、速乾性など各種機能素材の有効性を訴える。
今日19日まで大阪市中央区のサンライズビルで開催中の個展では、これらの機能を個別かつ丁寧に披露するとともに、25春夏向けの新作生地を打ち出している。新作生地の傾向は透け感、光沢感、凹凸、サステイナビリティーなど。
再生ナイロン糸使いの「リコンフィー」、オーガニックコットン100%の生地を集約した「コードットオーガニック」、ウール調合繊の「ラナテック」、麻調合繊の「リフラクス」綿調合繊の「マルーデ」など各生地ブランドでも新作を打ち出した。24春夏から投入して好評を博すマルーデでは織物のほか、編み地5品番も加えた。
(2024年9月19日 繊維ニュース)