Over the next half-century

SDGs関連事業を推進

2025.06.06

プレスリリース

取り組みと商材の両面で

 生地商社のサンウェル(大阪市中央区)は、取り組みと商材の両面でSDGs(持続可能な開発目標)関連事業を推進している。昨年夏には社内組織としてサステナビリティ戦略PJTも立ち上げた。

 同社は日本、中国、タイの各拠点で豊富な生地を備蓄販売することで、縫製工場への小口・短納期供給を実現している。この機能により生産の無駄を省き、物流に伴う二酸化炭素排出量削減に貢献する。

 子会社の子供服アパレル「フィス」では2012年以来、コケイン症候群という難病を支援するための活動を続けている。「ウニタ」という派生ブランドを立ち上げ、その売り上げの一部を日本コケイン症候群ネットワークに寄付し、コケイン症候群の治癒を高める研究費として使ってもらっている。

 19年からは、障がい者自立推進機構が実施する「パラリンアート」の図案を購入し、それをプリント生地に仕上げ、その売り上げの一部を同機構に寄付する取り組みも始めた。

 16年には「ピース・インド プロジェクト」に参画。オーガニック綿を使用した生地の売り上げの一部をインドの児童労働を撲滅する活動を続けるNPO法人に寄付する取り組み。NPO法人の判断により23年で終了したが、次の支援プロジェクトが立ち上がった際には再び協力する考え。

 23年から始めたサンプルリユース事業は、同社が顧客に提供したスワッチサンプルを回収、紙に再生し、再びスワッチサンプルや名刺として使うもの。

 商品面では、オーガニック綿使いの「コードットオーガニックス」、再生ポリエステル糸を使ったウール調生地「ラナテックエコ」、麻調生地「リフラックスエコ」、ストレッチ生地「レナペス」、再生ナイロン糸を使った「リコンフィー」などを展開する。これらサステイナブル系生地の比率は生地全体の2割に達しており、今後も比率を上げていく。

 今後は欧州など海外顧客から強く求められる国際認証の取得にも力を入れていく考えで、まずは年内にGRS(グローバル・リサイクル・スタンダード)の取得を目指す。

(2025年6月5日 繊維ニュース)

お知らせの一覧に戻る