2025.06.26
プレスリリース
備蓄機能でサステ貢献
多彩な商材、取り組みも
生地商社のサンウェル(大阪市中央区)は、取り組みと商材の両面でSDGs(持続可能な開発目標)関連事業を進めている。
同社は日本、中国、タイの3拠点で生地を備蓄販売することで、縫製工場への小口・短納期供給を実現している。「いる時にいる量だけ」を実現するこの機能によって生産の無駄が省かれる上、物流時に排出されるCO2の削減にも貢献する。備蓄販売という会社の機能自体がサステイナブルであるという見立てが成り立つ。
子会社の子供服アパレル「フィス」では2012年以来、「ウニタ」という派生ブランドを立ち上げ、その売り上げの一部を日本コケイン症候群ネットワークに寄付し、コケイン症候群の治癒を高める研究費として使ってもらっている。
19年からは、障害者自立推進機構が実施する「パラリンアート」の図案を購入し、それをプリント生地に仕上げ、その売り上げの一部を同機構に寄付する取り組みも始めた。
23年から始めたサンプルリユース事業は、同社が顧客に提供したスワッチサンプルを回収、紙に再生し、再びスワッチサンプルや名刺として使うもの。
商品面では、オーガニック綿使いの「コードットオーガニックス」、再生ポリエステル糸を使ったウール調生地「ラナテックエコ」、麻調生地「リフラックスエコ」、ストレッチ生地「レナペス」、再生ナイロン糸を使った「リコンフィー」などを展開する。これらサステ系生地の比率は生地全体の2割に達しており、今後も比率を上げていく。
今後は欧州など海外顧客から強く求められる国際認証の取得にも力を入れていく考えで、まずは年内にGRS(グローバル・リサイクルド・スタンダード)の取得を目指す。
(2025年6月26日 繊維ニュース)