サンウェル25年総合展示会～機能性と着心地を訴求～

ライフスタイルに合わせ

　サンウェルは25年総合展示会で、多様化するトレンドやライフスタイルに焦点を当て、早朝、通勤、睡眠といった生活場面に合わせた機能性や着心地の良さにこだわったテキスタイルを訴求した。自社のテキスタイル販売のEC「サンウェルネット」もリニューアルし、より顧客の利便性を高めた。

　ランニングやピラティスといった“朝活”に向けたテキスタイルでは「動く」をテーマにストレッチ性や通気性、吸水速乾性に優れたテキスタイルを揃えた。ナイロンを使ったリップストップのシアーや、イージーケア性とウォッシャブル性などに優れたツイルといった機能性素材を充実した。

　通勤時をテーマにした提案では「しのぐ」をテーマに、撥水性や防水性、UV（紫外線）カット性などゲリラ豪雨や強い日差しといった天候に左右されない素材を拡充。２４．５度を長袖シャツを１枚で過ごせる快適気温として定め、薄くて軽く天然繊維のような表情を持ったワッシャーや薄手のシアーローンなどのテキスタイルを打ち出した。

　睡眠時をテーマとしたものでは、オーガニックコットンを中心に、綿のようなポリエステル「マルーデコットン」シリーズなどを揃えた。機能性だけでなくしわ感のあるシアーやジャガードといった見た目にこだわった。

　「２０００アイテム・２万色のカラーバリエーションを揃える強みがあるからこそ、各生活シーンに沿ったテキスタイルを提案できる」として、より消費者のライフスタイルを意識した提案を力を入れる方針。

　約２０年ぶりにリニューアルしたサンウェルネットは品番、組成、機能などの各カテゴリーだけでなく複数の要素を組み合わせた複合検索、目付や生地幅による検索など機能をさらに追加した。テキスタイルが持つ機能性をより訴求するために物性データも公開。現在は国内のみの対応だが、海外向けの準備も進めている。

　OEM・ODM（相手先ブランドによる設計・生産）も強化している。現在はインフルエンサー向けを中心に取り組んでおり、日本製と小ロットにこだわった製品でも一貫で対応できる強みをアピールする。

（2025年10月8日繊研新聞）